学会情報詳細

第51回 日本先天異常学会学術集会 ランチョンセミナーを開催致しました!

タイトル  : エピジェネティクスと先天異常
~DOHaDはエピジェネティクスでどう説明できるのか?~
開催日時 : 2011年7月23日(土)12:30~13:30
開催場所 : シェーンバッハ・サボー

講演内容を紹介!

講演の様子

エピジェネティクス(epigenetics)とは、上辺あるいは周辺を表す「epi」と遺伝子学を表す「genetics」を結合した言葉であり、「DNAの周辺にある遺伝子調節因子を探求する学問分野」の事を指します。

成人病の胎児期発症仮説『DOHaD(Development Origins of Health and Diseases)』という仮説が提唱され、これは、胎生期(赤ちゃんが、お母さんのお腹の中にいる時期)の低栄養などの環境要因により成人病の土台が作られるという考え方です。 この仮説は、エピジェネティクスで説明することができると考えられています。

現在、日本では、出生体重が2,500g未満の低出生体重児の出生率が増加しており、この理由のひとつに妊娠中の不良な栄養環境が挙げられています。
胎児が低栄養にさらされた場合、倹約遺伝子として知られている脂質代謝関連遺伝子のスイッチが本来OFFであるスイッチがONになり、これらの遺伝子が異常な発現を示し、胎児はエネルギーを溜めこむ体質になります。
現代の日本は栄養過多の環境にあるため、出生後、成長していく過程で肥満や生活習慣病になりやすくなると言われています。

そもそも、エピジェネティクスは組織の発生・分化に必須な遺伝子調節機構であり、神経幹細胞や造血幹細胞が様々な細胞へ分化していく際に、遺伝子のON・OFFを調節することで正常な体の発生へ導きます。
この遺伝子調節機構は、後天的な環境要因により変化することも明らかとなってきています。
遺伝子発現は、DNAがメチル化基質により修飾されることで調節されています。
メチル化基質が不足している状態では、DNAのメチル化が不十分になり、遺伝子発現が異常になります。
葉酸は体内で代謝されメチル基に変換されるため、DNAメチル化において必須な栄養素のひとつです。そのため、葉酸を補充することでDNAのメチル化を正常化できる方法のひとつと推測されています。

独立行政法人 国立成育医療研究センター 周産期センター センター長 左合 治彦 先生

座長
独立行政法人 国立成育医療研究センター
周産期センター センター長 左合 治彦 先生

成育医療の臨床現場においてリーダーシップをとる産婦人科医のエキスパート。
難病をかかえるプレママのとても強い味方。笑顔がとてもステキな先生です。


山梨大学大学院医学工学総合研究部 環境遺伝医学講座 教授 久保田 健夫 先生

演者
山梨大学大学院医学工学総合研究部
環境遺伝医学講座 教授 久保田 健夫 先生

エピジェネティクスにもとづく先天異常(プラダーウィリー症候群/アンジェルマン症候群)の診断法を開発した、遺伝医学分野における日本での第一人者。
先天異常の子供たちをやさしく診察してくださる小児科医の先生でもあります。


妊娠したプレママは、分からない事が多く不安も沢山ある事と思います。
そんな不安や分からない事は信頼のおける医療従事者の方々にご相談しましょう。
キョーリン製薬では、先天異常(神経管閉鎖障害)の発症リスクを低減する働きのある「葉酸」を中心に、産科婦人科医をはじめとする医療従事者へ正しい情報提供とともに推奨する活動を推進してまいります。

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